2011/04/26

ちょっとほっとした

今日は,皆さんにはあまり(直接的には)関係の無い話かもしれませんが・・・


 某研究費の申請条件が改定になったとのうわさがあったので,念のため確認して見たのですが,やはり噂の通り,受給制限が厳しくなっていました.具体的には,当該枠での申請は当初,ある特定の年齢まで可能だったところ,改定の結果,2回以上は受給できなくなったというもの.

 僕は既に当該申請で2回研究費をゲットしているので,年齢的にはまだ申請可能なものの回数制限に引っ掛かるか・・・と思っていたのですが,急な改定のための経過措置として,来年度公募までは,これまでの受給回数に関わらず”あと一回”は受けることが可能とのこと.
 もちろん申請というからには審査がありますので,審査に落ちたらいただけないわけですが,少なくともあと一回分はいただくことができるチャンスがあるということで,ほっとしたやら嬉しいやら,という心境です.

 学科や研究分野にもよりますが,どんなに物品を使わない分野であっても,それなりに研究費用はかかるもの.もちろん,個々の機関には研究に関連して個人に割り当てられた予算がありますが,頑張れば頑張るほど費用も足りなくなります.そういう訳で,上記のような「競争的研究資金」に対して,自分の研究目的や計画,得られるであろう成果等を記述した申請書を提出し,資金提供に値するとみなされたテーマに予算が割り当てられるわけです.

 僕は良く,研究をして成果が出たら公表する(学会や研究会,論文誌などで)のが当たり前,と話していますが,科学技術立国,というのも怪しくなってきたこの国で,科学技術の進歩は国の存亡にかかわると言っても過言でない重要課題であるとともに,貴重な予算を頂いて得られた研究成果は,発表して共有してこそ更なる発展が見込めると思うからです(まぁ,残念ながら,発表できるところまで研究が進まなかった,という場合はやむを得ませんが・・・その場合は,別の問題が発生してきますね).上記のような競争的資金に関わらず,学校に割り当てられた予算についても同様ですね.

 予算がつけばその分,充実した研究環境で,不自由なく研究ができるというメリットがあります.そして,そのような環境で研究をする分,しっかり頑張って成果をあげたいとも思うわけです.長く研究しなければ成果がでないものの,少しずつでも進めていくことが重要な基礎研究の分野もあります.我々も,せっかくの予算を無駄にしないよう,少しずつでも着実に成果を積み上げていきたいものです.

2011/04/19

終わりよし、かな?

twitterからでも良かったのですが、こちらにアップすると言ったのでこちらにアップしておきます。

結論から書きますと、結局、予想通り見つかりました。で、(実はつい先ほど、某授業でこの話をした際にはここまでの話はしていませんでしたが)さっき家からの連絡で、無事自宅に到着したところまでは確認しました。

大体こんなところかと思っていましたが、唯一想定外だったことと言えば、中継都市まで行った時点で迷子になっていると思われた我が荷物が、実は”花の都”で僕より一日長い滞在をしていたということくらいでしょうか。あとは中身を確認して、損傷等がなければ、僕の「遠足」も終わりです。

ちなみに、前回エントリで、過去にも荷物をなくしたことがある、と書いた時にはベルギーへ行っていました。オランダ・アムステルダム空港での乗り継ぎでしたが、この二つの都市は非常に近く、便の乗り換え時間も非常に短い(確か、乗り換えまでの時間が1時間程度しかなく、飛行自体も”飛んびたったと思ったら着陸態勢”の45分程度)状況で、荷物を全て次の便へ運び出す時間的余裕が(今から思えば)全くなかったのですね。そのため、これまた今となっては良く分かるのですが、その便は(多分)毎度、荷物は次の便で届くという暗黙のシステムになっていたようです、が、そんなことを知らない僕は大慌て、という話なのですが、翌日、念のため空港に立ち寄ってみたら当たり前のように荷物は届いていた、というオチです。

このような状況を知っていたらあんなに焦ることもなかったのに、とも思いますが、基本的に海外の空港スタッフが自分たちからこの辺りの事情を親切に話してくることは120%ありません(本当に必要な情報でさえ、2回、3回と聞かないと教えてもらえないのですからね)。この辺りの経験を複数回していると、だんだん、少々のことでは動じなくもなってきますし、そもそも、なくして困るような大事なものは預けない、そもそもそんなものは持っていかない、無くなっても現地で調達できるからいいや、くらいの心づもりになります。ここまでくればベテラン、とまでは言わないものの、少なくともツアーではない旅行(一人旅含む)で困ることはないでしょうし、困ったとしても、自分で打開する力は身についていると考えて良いと思います。

ちなみに、万が一中の荷物に損失があったとしても、航空会社に補償を求めることもできますし、僕の持っているクレジットカード付帯の損害保険で十分賄える金額です。ただし、お土産物がダメになる、という可能性はあります(自分のために買ったお土産がダメージを受けていたら、思い出と言う意味では少し痛いかもしれませんが、それ自体が一つ話のネタになると思えば、それはそれで良いかとも思います)。

2011/04/17

終わりよければ、とも言いますので

先週日曜日からのフランス出張,今朝日本に戻ってきましたが・・・

今回は行きの便から波乱含みでした.節電の影響等で電車が止まってしまって飛行機に乗れない,となったら笑えないので,成田空港近くのホテルに前泊し,これで余裕の出発と,当日も余裕を持って空港へ到着したものの,着いたら”Canceled”の文字が.

海外航空会社で乗り継ぎ便を使いフランス入りする予定だったのですが,今回の地震(もっと厳密に言えば原発)の影響でスタッフが揃わず,そもそも欧州某所まで飛ぶその航空機自体が到着していないとのこと.すごい話ではあるけれど,今回,そっち方面でトラブルが発生するとは想像していませんでした.ただ,海外へ行くとなった場合,行き帰りを含めてこの手のトラブルは良く経験しているので,取り急ぎ状況を確認の上,対応を見守っていたところ,別会社の直行便に振り替えてくれるということで,むしろ快適になったという意味で”怪我の功名”でした.

はっきり言って今回は,出張の内容よりも行き帰りの話の方が濃厚なので(苦笑),内容については,もし聞きたい人がいたら後日また改めてアップします・・・(希望者はコメントなり,メールなりでリクエストを.なければそのままスルーします),ということで続きを.

行きが上のような状況でしたので,今回は久しぶりに,さらにまじめにリコンファーム(昔は,海外から戻る便の予約がちゃんととれているか,飛行機がちゃんと飛ぶかを確認すべしというのが常識だったようです・・・数年前までは慣習的にやっていましたが,今はほとんどの会社で不要とされています)しておこうと思い,帰還前日に航空会社(上の会社と同じところ)に連絡した結果,問題なく飛ぶ予定とのこと.
一安心したものの,実際に空港まで行って,飛行機に乗るまでは完全には安心できないということで,これまた結構早めに空港へ.パリの空港(シャルル・ド・ゴール)は,セキュリティチェックがかなり厳しく時間がかかったものの,無事に早めに通り抜け,あとは航空機へ乗り込むのをのんびり待とうかという状況になりました.

ただ,行きがあんな状況だったことに加え,チェックイン時のスタッフ対応でもちょっと不安がありました.というのは,帰りの便も行きと同様、同じ都市まで飛び,その後東京行きの便へ乗り継ぐことになっていたのですが,航空券がその中継都市分までしかもらえなかったのです.過去の経験上,このようなことも”アリ”ではあるのですが,「前科」のある航空会社ということで,何とかしてちゃんと帰れることを確認できたら安心なのに,ということで,リコンファームした当該企業日本支店に連絡したところ,土曜日なのでやっていないとのメッセージが.
フランスでの連絡先も分からず,どうしようかと思っていたところ目に入ったのが,WIFI15分無料のメッセージ.フランスは日本よりもこの手のインフラが発達していて,最初の15分はクレジットカード登録等せずに使えるとのこと.状況を調べるならそれだけで十分ということで,iPadを利用して運行状況を確認したところ,見事に再び”Canceled”・・・加えて,行きより面倒な状況として,中継都市までのフライトはあって,その先がキャンセルという罠.

(実は上から次の行に行くまでの間にもひと悶着あったのですが,さすがに省略)

待合い室にやってきた航空会社のスタッフに問い合わせたら,そんなことはない,中継都市から東京までのチケットは中継都市のデスクで出る,との回答があったものの,「んなこと言ったって,あんたんとこのHPにキャンセルって出てるんだよ?」と再度(英語で)食い下がったところ,やっとまじめに調査する気になったらしく,そこでやっと「あらほんとにキャンセルになってるわ」という,何とも呑気な状況に.これ,もしちゃんと調べてもらわずに中継都市まで行っていたら,確実に僕はこの時間にこのブログを書いてないですね(というか,場合によっては1,2日帰国が遅れた可能性も).

ただ,既に中継都市分までは航空機をもらっているし,手荷物も預けている状況.もう一度よく確認したところ,チケットはパリから中継都市までのものを,パリから成田への便へ変更する(粋とは別会社とは言え,行きと同様直行便に),荷物は,今乗り込んでいる機体から直行便の別会社フライトの便へ”我々(=航空会社)が載せ替える”とのことだったので,荷物の件を念押しした上で変更手続きをした上で,新しいチケット発券,(会社が変わったため)ターミナルの移動,再度のセキュリティチェックを受けて何とか飛び立つことに.便を変更する必要性が判明したのが,当初搭乗予定便の出発2時間前,交渉の末フライト変更手続きを開始したのが1時間前,その後,変更後の直行便へ乗り込むための諸々の準備が整ったのが,変更便搭乗の1時間前という(国際線としては)かなりの危うさ.

(ちなみにこの時,僕の他にも全く同じフライトで帰国予定の日本の方が3名いて,彼らの手続きも僕がまとめてやらせてもらいました.うちおひとりは僕と全く同じフライトで,残りのお二人もそこから半日以内の便で帰国できているハズです.とりあえず,帰国だけは・・・)

さて,そんな状況で今回も乗り継ぎ便から直行便となり,移動は楽になりました.当初載る便より2時間出発が遅れたものの,結局,乗り継いだ場合よりも2時間程度早く到着できました.
あとは荷物を受け取るだけ・・・という状況で,既に予想されているかと思いますが,僕と,僕と一緒に乗り込んだ方の荷物が出てきません.
係の人に事情を話して調べてもらっても,そもそも当初フライトから,荷物が変更後のフライト便に移ったという情報自体が登録されていないとのこと.つまり,(多分)荷物だけは当初フライト便で中継都市まで行き,そこにはいない持ち主を待っている(という可能性が高い)と.

これも,実は海外ではまぁまぁあることだったりします(僕も実際に過去一回経験しています)が,これだけ航空会社に念を押しておいて,かつ彼ら自身,荷物は我々が変更後の便へ運ぶと言った上でのロストにはさすがにあきれました.実際,ロストバゲッジに対する責任は変更後のフライトを担当した会社が担うことになるそうですが,どう考えても今回の一番の責任は当初フライトを突如キャンセルした企業にあるとしか思えません.そもそも,前日の確認段階では大丈夫と言っていたものが,その後24時間以内にキャンセルとなっているわけです.加えて,行きの便も同様の理由でキャンセルになっていて,その時点で聞いた話では,この状況はさらにその4,5日前から続いているとのことでした.このような状況で何故,飛ぶと言っていたものが飛ばなくなったのか,そもそも,そのような状況で何故,飛ぶとアナウンスしていたのか?

・・・等といろいろ考えてもしょうがなく(苦笑),本当に海外に行くとこういうことは少なからずあります.まぁ、良くも悪くも日本人はしっかりしているので,この手のミスはまずないですし,無いように努めますし,例えあってもすぐに適切に対応してもらえるのが普通です.一方,(大げさではなく)海外では,というか日本以外の国では,物事全般がかなりアバウトです.ただし,致命的な状況になる可能性もあり得るのでしょうが,大体,こちらがするべき作業,言うべき発言をしっかりしていると,最終的には収まるところに収まるのも確かです.
実は今回も,まだ油断してはいけませんが,多分荷物もちゃんと戻ってくるのではないだろうか,と思っています(ケースの車輪一つくらいは取れているかもしれませんが).ただし,冒頭のタイトルにも書いた通り,終わりよければなんとやら,の,”終わり”の部分が未だ”良しではない”ので,家に帰っているのに遠足が終わっていない”ような変な感じです.
取り急ぎ,荷物が(ある程度)無事に戻ってきたら,またこちらにアップします.

今回のエントリを見て,やっぱり海外は怖いな,と思う人もいるかもしれませんが,何回かこのような経験をすると,ある意味これらを楽しめるようになってきますし,日本国内でも,もしくは,大きなイベント,大事なイベントでも,ちょっとしたことでは動じなくなってきます.
とはいえ,最初からこのような”刺激的な”経験をするのはちょっと,という人は,観光目的で,ツアーで海外旅行に行ってみるのも良いかもしれませんね.ツアーだと,危ないところは事前に旅行会社が避けるでしょうし,タイムマネジメントも添乗員任せ,自由時間を除けば,次に行く場所も決まっているので安心でしょうから.

ただし,「良いかもしれない」という表現としたのは,実はかくいうこの僕が,ツアーでの(海外)旅行というものを経験したことが無いからです.より厳密にいうと,経験したこともないですし,したいともあまり思っていません.上に書いたような理由を逆説的に取ると,おおよそ次に起こることが想定されてしまうため,面白みに欠けるのではないか,と思ってしまうのです.自分で全てをセッティングし,そこで出会うイベントや事件,人とのふれあいが楽しいと思える人であれば,しっかりとした安全管理と準備を整えた上で,いきなりツアーではない旅,というのもアリだと思います(ちなみに,研究等が目的での海外旅行の場合,基本的には必ず教員が一緒です.どうしても一人で行きたいと本人が言い,かつ,教員がそれでもこの学生なら大丈夫だろう,と思った場合にはアリでしょうが,まずはあり得ない状況でしょう).

早ければ今日明日で,荷物を追跡調査している航空会社から連絡があるハズです.無かった場合には次の手を考えます.
帰国直後にかなり長文のエントリとなってしまいましたが,疲労はかなりのものです.何故それなのにここまでの長文を作っているかというと(推敲なしですから,誤字脱字の可能性は大です),時差対策,いわゆる時差ボケ対策のため,敢えて起きている,そして,眠くならないためには何か書くのが良いだろう,とういこともあってこの作業(?)をしています.
フランスと日本の時差は7時間.日本のPM7:00はフランスの正午です.到着当初の2,3日は,朝4:00くらいに目覚めて困りました(そりゃそうですよね,日本では11:00ですから).
で,やっと慣れてきたと思ったら今度は帰国です.日本時間の深夜4:00(=28:00)になっても一向に眠くなりません.向こうではまだ夜9:00ですので.という訳で,明日から早速仕事再開のため,朝ちゃんと起きられるように今日は”少々無理して普通の夜の時間に寝る”のが目標です(つまり,今眠くても我慢する).

2011/04/05

新年度ですね

twitterでは既にご挨拶しましたが,改めて,新年(度),明けましておめでとうございます.今年度から東京高専の一員となる1年生の皆さん,および専攻科1年生の皆さんは,今日が入学式ですね.式典は午前中で終了しました.午後からはオリエンテーションがありますので,新(本科)1年生の皆さんはもう少し頑張って付き合ってもらえればと思います。

さて,2年生以上の皆さんは明日から授業開始ですね.いきなり忘れ物等しないように.等と言っておきながら,僕の最初の授業担当は4月19日でしょうか.ここを読んでいる人の多くは知っているでしょうが,10日(土)からパリ出張(国際会議)です.地震への対応はもちろん,当初からある年度末,年度初めの業務のため,準備が中々進んでおりませんが,何とかなります.いや,何とかします.一言だけ注意しておくと,このようにギリギリになっても準備ができると言いきれるのは,既に何百回も(ちょっと大げさですが,百回以上はしていると思います)いろいろなところで発表をし,資料作り,プレゼンテーションのノウハウがある程度頭に入っているからですので,多くの4年生,5年生,専攻科生は真似しないように.

とは言え,資料ができてからの発表練習に時間が割けないのはかなり痛いところですので,移動中の国際線の中(要は空の上)では,延々と一人イメージトレーニングを繰り返していることでしょう.こればかりはどんなに場数を踏んでいても,練習をしっかりしないとまともな発表にはなりません.以前紹介しましたが,かのカリスマプレゼンター,アップルのジョブズも練習には膨大な時間のリハーサルを費やすそうですから.その上,日本語での発表と違い,英語での発表の場合には,いつもにプラスアルファした準備が(僕の場合)必要になります.日常会話なら,多少の文法ミス,単語の違いはいくらでもフォローできますが,厳密さが重要かつ,発表時間が限られた学会発表では慎重を期して,ある程度話す内容は決めておくのです.

資料はおおよそできていますが,確実にこの後”圧縮”の作業が入ります.資料を修正しながら,話す内容を確認しながら,練習しながら,といった作業があるのですが,何とか金曜日までには”練習だけ”に集中できるところまで持っていきたいところ.
今回は発表グループの座長も担当することになっているので,座長が発表時間オーバー等という恥ずかしいことにならないように頑張っています.
@dkitakosi からのツイート