2012/03/24

年度末であるからして

前回は,”であるものの”というタイトルでしたので,それにひっかけて類似タイトルで攻めてみます.

とはいえ,結局似たような内容になりそうなことをあらかじめおことわりしておきます.
要は,研究テーマの話です.
3月前半(&9月)は,我々にとっても(学生がいないという意味で)学会活動(研究発表等)がしやすい時期なのですが,学会出張中の合間を縫って、HPの卒業論文・特別研究論文タイトル一覧の内容を更新しました.特に上のようなタイトルの場合,更新というと単純に,最新の情報を追加するだけになるのが一般的でしょうが,今回は少々毛色が違い,古い情報もアップしようと思いたちました.

僕が”名実ともに”卒研や特研を見るようになったのは,実は高専に移ってからなのですが,実際には前所属の教授や前々所属の教授の先生から「何人か面倒を見てくれないか?(≒自身の勉強のためにも,見てみないか)」というお話を頂き,年に数名の学生指導(補助)を実施していたことがありました.もちろん最終的な責任は教授が追いますので,指導内容については十分相談した上で,ということになります.その一方で,基本線僕がかなり自由にやらせてもらっていたという面では,自分の”指導経験上”は,その当時の学生さんの卒論や修論も参考までに掲載しておいた方が,今後卒研や特研に取り組む学生さんの参考になるのでは,と考えました.
加えて,最近研究テーマについて考えるにつけ,そういえば自分はこれまで,学生さんにどのようなテーマを与えてきただろうか?という素朴かつ「なにをいまさら」(苦笑)といった疑問がわいてきたので,この際リストアップしてみようということで上記のような”遡る方向での更新”に至りました.

実は,最古の(笑)指導(補助)学生である学部生2名については,僕の記憶が定かでない上,HP上にも情報が挙がっていないため,卒論タイトルが思い出せずに未掲載となっています(とはいえ,両名ともBNを対象にしていたこと&大まかな内容については覚えています).が,それを除くこれまで僕が関与してきた学生さんの全テーマをリストアップしたものが,現在の僕のHP上にアップされているハズです.

リストアップしたものを改めて見ると,自分の研究の系譜,および,”そもそも自分の「幹」は何なのか”も再認識できました.見てもらえば一目瞭然,研究テーマとしてはBN(ベイジアンネット)に関するものが非常に多いことに気が付くと思いますが,僕自身が当初希望していたテーマはBNとは全く異なる「学習」というものに関する研究でした(上の学年の皆さんは知っての通り,RL関連の研究ですね).
実際僕自身,大学時代の修論では学習に取り組んでいたわけですが,その後新たに確率モデルと出会い(というか,実際には”お見合い結婚”し),それが現在の自分の研究のベースとなっています.
なぜ学習のまま研究を進めなかったのか?なぜBNにテーマ替え(?)したのか,といった込み入った話は興味のある人に直接聞いてもらうとして,僕が言いたいのは,

○ ”好きなこととできること(得意なこと)は違う”
○ ”自分が思っているより,他人は自分のことを知っている”
○ ”いろいろな経験を積んでおくことに損はない”

という3点です.
高専卒業後就職を希望する学生さんにとっては,どうせ卒業するのだから,卒業研究位好きなことをやりたい,と考える人もいるかもしれませんが,例えそうだとしても,上の3点は全て当てはまると思います.上の3点については,”早く経験しておくに越したことはない”のです.
失敗もそうですね.取り返しがつくような学生時代のうちに,散々周りに叩かれておいた方が良いとさえ,個人的には思います.
学生の皆さんが我々教員をどう思っているか,想像できない部分もありますが,ある意味我々はみなさんより遥か昔から,みなさんより圧倒的にたくさん失敗し,恥をかいてきた人間です(少なくとも僕はそうです).そうはいっても,やっぱりやりたいものはやりたい,と考えるのはもちろん理解できますし,その気持ち自体は尊重したいところです.ただし,上に書いた通り,とんでもない数の失敗を繰り返し,恥をかいてきた我々が,みなさんが進むべき道としてこの方向の方がより”伸びる”のではないだろうか?と考える,ある意味直感に似た助言にも,それなりの経験にもとづく根拠があることを知っておいて欲しいなぁ、と思う次第です.

あぁ,たまに文章を書くと長文になってしまいダメですね.コンパクトにまとめたいところですが,今日のところはこのままアップしてしまいます.乱筆,乱文をお許しくださいね.

2012/03/17

年度末ではあるものの

さて,先ほどtweetしましたが,今日は研究室の大掃除&(5年生以上は)打ち上げの日です.
大掃除は,ぼちぼち折り返し地点は通過した模様で,ポリッシャー&ワックスがけしたフロアに”とりあえず”机等を再搬入しているような状況です.

とりあえず,と書いたのは,主に今年度より知識情報研究室では,学年ではなく研究テーマで学生の居室を決めているのですが,来年度の新5年生についてはまだテーマを決定していないため.
テーマの希望が偏っているので学生さん自身との相談も必要なのですが,まだとてもそれらに着手できるような状況にはありません.
タイトルにある通り,3月も中旬を過ぎればいよいよ年度末といった感じがしますが,そもそも年度末のうちにこなしておかなければいけない仕事もまだまだ残っている上,来年度の準備としてやらなければいけない仕事もたっぷりあるので,どうにもこうにも身動きが取れないという・・・(とはいえ,近日卒研テーマについては話し合わなければいけませんね.全員が希望通りになるとは限りませんが,希望通りのテーマに取り組めた人が必ずしも幸せ(楽しい and/or 楽)とは限らないことは,過去の経験が明らかにしています).

そもそもこのブログの前回のエントリはインフルエンザがキーワードだったというのに,既に世の中にはウィルス(だけ)ではなく”花粉”が舞っているような状況ですので,どれほど僕に時間とブログ更新の余裕が無いかは察していただけるものと思います・・・

大掃除の後は打ち上げだと冒頭で書きましたが、実際に打ち上げられる人は何割でしょうか?一部サイトではネーミングセンスを称えられた”打ちおろし”になる学生さんはいるか?それはあくまで,学生さん本人の自己評価に委ねましょう.
@dkitakosi からのツイート