2020/03/21

そういえば,一つ良いニュース

一つ前のエントリで,少々暗め(苦笑)の投稿をしてしまったから,というわけではありませんが,一つ良いニュースがあったことを思い出しました.以下の表彰状がそれなんですが,例のウイルス騒ぎで開催中止となってしまった令和元年度社会実装教育フォーラム.全国の学生が集まってプレゼンし,その内容を踏まえての審査という形態は取ることができなくなったものの,既にポスターなどは提出してもらっていたことから”書類審査”の形式で取組の審査が実施され,その結果めでたく,僕の研究室の学生さんが”社会実装賞”を受賞しました!!

* その他の受賞チームについてはこちらをご参照のこと

今回の受賞,敢えて言わせていただくと,学生には”あまり頑張って資料を作るな”と伝えていました.というか,実のところ例年,このフォーラムに出る学生には同様のアドバイスをしています.
フォーラムのポスター提出のタイミングは,卒業研究の追い込み時期でもあり,そっちは大変だけれどこっちも頑張れ,とはさすがに言えませんし,実際に学生さん自身に頑張るつもりがあったとしても,それこそノロだインフルだ(今年はコロナも)と感染症が目白押しの時期に体力を削って頑張りすぎると,重要な様々のイベントが不完全燃焼,最悪の場合,不本意な結果となる可能性もあるので,敢えて例年そういった”指示”を出しています.

ただ一点,誤解なきように申し添えておくと,資料作りはあまり頑張るな,とは伝えているものの,取組自体のクオリティは当然,(個人的にはほぼ毎年)受賞にふさわしいレベルをキープしていると思っています.
実際今年度は,プロジェクトに携わった2名の学生とも学会で発表していますし,実はもう一人,今年度後半から短期留学でフィンランドからやってきていた学生もこのプロジェクトに参加していました(そういった意味で,実はこのプロジェクトは3名体制のチームで進めていたこととなります).で,実はそのフィンランドの学生さんも学会で発表しているので,当該テーマは3名の学生がそれぞれ携わった各分野で,研究という観点でも”学会発表できる”レベルのものであったということになります.

実は僕は,このフォーラムに第一回から参加している結構レアな教員で(苦笑),記憶が確かならばプロジェクトチームも毎年参加させているハズです.イベントのネーミングは1、2回変わっているように思いますが,前身も含めてウチの研究室の受賞歴は今回が2回目.前回,第1回か第2回目で企業賞を受賞して以来の快挙だったかと思います.
前回受賞時は介護予防システム関連での受賞で,今回は別テーマ(それも今年度立ち上げたばかりのテーマ)で受賞できたことも良かったと思っています.

取組としてはまだ始まったばかりで,連携先とも今後に向けた議論を続けていますので,今後も後輩たちが当該プロジェクトをさらに発展させていってくれることを期待しています.

例年と違う年度末

昨年度の今頃は,1年間の台湾での在外研究期間も残り10日となって,日本に送り返す荷物の発送手続きをしたり,帰国後早々の授業の準備をしたりと慌ただしくしていた一方,精神的にも肉体的にもかなり余裕があったと記憶しています.

一方,今年度末である今現在,もちろん台湾で在外研究中と日本で通常業務中という状況の違いは言わずもがなですが,それに加えて今は“コロナウイルス禍”というネガティブな事態がここしばらくの年度末と比較しても明かな相違を生んでいます.
個人的には,やれることをやるしかないし,その前提で生活をしている分には大きな不便もないんですが,いろいろと自粛ムードが漂って(とくに今回は“お上から正式な要請”があったり)社会全体がどんよりしている感じは、9年前の東日本大震災の時に似ているような(あの当時は実際に物流が滞ったり,今と比較にならない数の人が亡くなったりと,良くも悪くも目に見える形のダメージがありました).


さらに、あの当時はまだいなかった子供が今は二人もいます.そしてそのうちの一人は見事に(!?)小学校休業の煽りを受けて自宅で自習状態に・・・.周りの人の様子を伺うと,友達と遊べない,自由に外に出られないストレスを強く感じている子供たちもいるようですが,今のところ,一見する限りウチのチビたちはそこまでの状況にはなっていないようです.室内に一定数,一定時間以上の滞在はNG,屋外でも一定時間以上,一定の密度以上で滞在するのはNGなのでしょう(じゃないと、いわゆる”花見”を自粛せよ,ということにはならないはず。文字通り、ただ「花を見ながら歩く」のはOKでしょうねきっと).そんな状況で東京高専の卒業式も保護者の参加はNG,娘の小学校の卒業式も同様となる予定で,卒業生の保護者は涙ながらにどうにかならんか?と保護者会で訴えていましたが,恐らく方針はかわらないでしょう.
ですがね,それより何より,通勤のあの電車をどうにかしないことには状況は変わらないように,個人的には思います(結果論になりますが,大規模イベントの自粛や小中高の休業を1ヶ月続けるより,通勤を10日間停止,同時に学校も10日間休校とした方が,後々の人々の健康や経済に与える影響は少なかったんじゃないか,と個人的には思っています.あくまでも”たられば”ですが).

今となっては,年度末キャンセル・延期になった様々なイベントのことを思い返してもしょうがありません.来たる近い and/or ちょっと遠い未来のイベントをどうやったら実施できるか,どうやったら様々な環境をより良い方向に持っていけるかを考えるしかないですね.
職業柄,という面もあり,オカルト的なものを信じませんが,ある種の言霊的なものは,科学的にも根拠があると思っています.ネガティブな発言をしたりやる気の出ないポーズをとることで,自らに暗示をかけてしまったり,交感・副交感神経のバランスが悪くなって,結果として心身にさらなる負担がかかってしまうような.
そういった”ネガティブスパイラル”には絶対に陥らず,心身ともに健全な状況を自分だけではなく周囲にも波及させた一ところ.

某都内(というにはインパクトのある場所ですが)で開催される国際会議への参加も決まりそうですし,年度末に行けなかった台湾にも,なんとか夏休みには行きたい.初冬に開催予定の同じく台湾での国際会議は,主催が在外でお世話になった大学なので,これまたなんとしても行きたいと思っています.
これら,ほぼほぼ自分ではコントロールできない諸々の影響に左右されるので,行けたらラッキーダメならしゃーないという心持ちで,目の前のタスクを一つずつ潰していこうと.
@dkitakosi からのツイート