2019/01/25

来年度に向けて(一部の人=NITTC新5年生向け、かもしれません)

そろそろ1月も下旬,前回のエントリでも記載の通り,台湾では春節が近づき,早くも色々な店がお休みになりそうな気配ですが,僕の帰国のタイミングも近づいてきて(なんて書いてはいるものの,現状3月の招待講演やその他諸々が忙しすぎて全く帰国の準備に取りかかれる気配はありませんが・・・),それに伴って来年度の授業その他に関する日本とのやりとりが増えてきています.

そんな中,来年度の卒業研究テーマを学生さんに公開するので教えて欲しい,との連絡もいただいています.わざわざここでフライングで発表しても特にメリットもないので,具体的な内容は公式のアナウンスを待ってもらえればと思います(> 来年度5年生のみなさん)が,今回はこれに関連して,補足情報とここ最近,思っていることを(書ける範囲で)描きたいと思います.

まず,卒研のテーマ候補ですが,多くの教員も原則そうだと思いますが,大体のテーマは昨年度以前から継続されているものでしょう(僕はそうです).なので,例えば僕なら,HPの”研究業績”の部分を見てもらい,その中でも,学術論文の上半分,国際会議論文&学会口頭発表の上位(最近発表した)10個くらいのタイトルを見てもらえると,最近僕がどんなことをやっているか(皆さんにどんなことをしてもらいたいか)がわかると思います.英語は分からん,という人は(ちょっと困りますが)学会口頭発表をメインに見てください.

継続のものがある一方で,新しくこんなのやってみたいな,というものもありますので,新しいものに興味がある人はそっちをテーマとして考えてみるのもありでしょう.さらに,自分でこんなことをしたい,というものがある場合には,教えてください.申し出は聞きます,が,必ずしも「じゃぁそれをやろう」とはならないことも合わせて申し添えておきます.場合によっては,(僕に限らず)教員独自のテーマとうまく結びつけて,学生自身がやりたいテーマに関連したテーマを卒研にできる”かもしれません”ので.

僕の場合,今年度は日本にいませんが,特にそれは問題にならないですね.聞きたいことがあればメールで相談してくれればそれで済みます(ちゃんと,趣旨の分かるメールタイトルをつけるとか,自分の名前を名乗って挨拶してから本題に入るとか,最低限のメールマナーは守ってくださいね.それらがないからウチの研究室に入るのはダメ,とはなりませんが,メールの体裁が整っていない場合には,その指導も含めて返信させてもらいます).LINEやSlackなどでのコミュニケーションと,メールや手紙などの”若干古風な”コミュニケーション,および電話や対面での相談,それぞれの場面に応じたルールがあるので,使い分けられるのがベターです.


話が若干それましたが,以降,卒業研究を(ある意味,特別研究も)行うにあたって,特にここ最近気になることも書いておきます.
一番心配なのは,上でも書きましたが,コミュニケーションです.ただしここでの心配はマナー面ではなく,”そもそもちゃんとコミュニケーションが取れるか”です.

このままだと誤解を与えてしまう可能性があるので,補足します.
より詳細に知りたい人,興味がある人は直接問い合わせてもらえればと思いますが,概要を述べると,ここ最近,研究が進もうが進まなかろうが全く連絡がない(コミュニケーションを取らない)人が増えてきた印象があります.実際のところ,研究が進もうが進まなかろうが,と書いたものの,コミュニケーションを頻繁に取らない学生の卒研は”進んでいない”とみなして間違いありません.大部分の研究は「現時点で答えのわからない」ことに対して答えを探す作業をしているのですが,しっかりと話し合い,状況を確認しながら進めていかないと,「学生本人はうまく進めている,と思っている」状況でも,実は全く誤った方向へ進んでいるという状況が非常に高い確率で起こり得ます.

上のような場合,例えば週に1回状況確認できていれば,ダメージは最大”1週間の時間のロス”で済みますが,テーマが決まってから全くミーティングに顔を出さず,メールにも反応せず,夏休み前にやっと状況が分かり,最初から全部やり直し,となったらロスは数ヶ月です.極論すれば,メールなどででもやりとりできていればまだマシです(実世界での打ち合わせは出なくていい,ということでは決してありません).

新5年生となる学生さんは,ほぼ確実に研究経験はゼロに近いですので,計画が甘いということも往々にしてあるのですが,この辺りも頻繁に軌道修正できると,結果として卒研がまとめやすくなります.

率直に言って,テーマが何になったか,実際に良い結果が出たか,の二つより,
”指導教員とどれだけ頻繁にコミュニケーションをとっているか”
の方が,卒業研究の成否にとって遥かに重要です(誤解を恐れずに言えば,テーマが自身の希望に沿うものでなく,結果も芳しくなかったとしても,卒業研究としてはまとめられます=卒業できます).

ですので,僕個人として,来年度,もし僕の研究に興味を持って卒研をやってみたいと思う学生さんがいたら(場合によっては,他の研究室が良かったけれど,そこは人気で入れず僕のところに(不本意ながら)来てしまったという人もいるかもしれませんが),そう言った学生さんに僕が求めるのは(繰り返しになりますが),

”指導教員=北越とできるだけ頻繁にやりとりできること”

だけ!!・・・と言っても過言ではありません(贅沢を言えばその他,学習とか適応の仕組みに興味を持ってたらいいな,とか,新しいことに好奇心を持ってる人がいいなとか,数学と英語はできた方がいいな,なんてことも思っていますが (^o^;;;  これらの優先順位は上と比較した場合,遥かに低いです).

そろそろ,卒研テーマ案も提出しようと思っていますが,それを見てからでも結構ですし,このブログエントリを見て気になったことがある場合はテーマ案を見る前からでも,質問があったら問い合わせてください.

今回,1年間の台湾滞在後の職場復帰(!?)ということで,新年度に入ってしばらくは高専での生活サイクルを取り戻すのに少々苦労しそうな気がしていますが,その辺りも含めて,研究室の皆さんと一緒にやっていければ良いなと思っています.

2019/01/23

春節が迫っています

日本では(東京高専では),本科5年生,専攻科2年生ともに卒研・特研の追い込みで大変な時期に差し掛かっているところかと思います.皆さん,順調でしょうか?

僕も少しだけ,日本の学生さんの卒研の手伝い的なことをしているので,明日も午前中にはミーティングが1件あります.とはいえ,ご存知の通り今年度僕は台湾滞在中ですので,メインの指導は別の先生にお任せしていて,良くも悪くも僕の立場は”アドバイザー”的なものです.この場合,書類上の指導教員は当然僕ではないので,そういった意味では,その学生の皆さんに対する指導の責任は指導教員の先生にある,ということになるわけですが,だからと言って僕に”責任感”がないかというとそんなことはなく,むしろ却って(!?)助言している皆さんの進捗がどんなものか,気になるし心配だし,もちろん,無事の卒業を願っている次第.

なんて書くと心配な学生がいるのかと思う人もいるとは思いますが,恐らく僕とミーティングをしている皆さんは,問題なく,すっきりと卒業して(&人によっては年度末に学会発表もして)くれるものと予想(期待)しています.

タイトルにも書いた通り,こちらは春節(旧正月)が近づいていて,台湾や中国ではこちらが”本当の(?)新年”といった趣です.ニュースなどで,爆竹を鳴らしてお祝いしたりする画を見たことがある人も多いかと思いますが,こちらの春節では本格的にあちこちの店が休みになるとのことで,むしろ現在こちらに普通に長期滞在している僕(とその家族)にとっては,その間どうやって過ごすかが結構課題だったりします(苦笑).

食材も買い込んでおかないとスーパーも閉まってしまうところが多いし,店によっては春節1週間くらい前からお休みしてしまうところもあるとのこと(なので,そろそろ休みに入る飲食店が出てくるかも).いわゆる「ベタな観光地」は混むらしいですが,逆にマイナーなところはホテルの値段も下がるそうなので,いっそのこと,マニアックなところをめぐる観光にでても良いのかもしれません.

実のところ,新年を迎えてから既に3箇所,家族を交えて旅行しています.
一つは,講演などを兼ねての台中・南投エリアへの訪問.その後,大渓というところにも行きましたし,つい昨日までは花蓮と太魯閣(たろこ)のエリアに行っていました(これらの地名,皆さんはどのくらい知っている&行ったことがあるでしょうか?).

大渓はまずまず近所でしたが,台中,南投,花蓮に太魯閣は,台湾の中部に位置しているエリアで,当然ながら我々が滞在している桃園エリアよりも暖かいです.台湾というとやはり,台北がメジャーかと思いますが,台北や桃園エリアは,実は結構寒いです(といっても,東京都比較したらバチが当たるでしょうが).風が強いことが多いので,実際の温度よりも”体感温度”がかなり低く感じるんですが,大渓も比較的暖かいですし,中部エリアは雨があまり降らず,年中温暖(実は,夏も台北より過ごしやすい)なので,観光にも滞在にももってこいのエリアだったりします(観光で台湾を訪れる人には,中部エリアはオススメです).

3月には帰国してしまいますし,招待講演も2件残っているし,研究活動も佳境だし,と,色々と盛りだくさんではあるものの,せっかくの長期滞在なので,短期滞在ではなかなか足を延ばすことができない,でも,行ってみると観光地としても歴史や文化の勉強の面でも興味深い地域を,特に学生の皆さんに紹介できれば良いなと考えています.

2019/01/15

明けましておめでとうございます 2019

遅ればせながら,明けましておめでとうございます(本来,松の内が過ぎたら「明けまして〜」は使えないらしいですが ^o^;;).

正月気分もないままに年始早々,台中・南投エリアに行き,講演をしつつ色々と今後に向けた打ち合わせもしてきました.良い方向に進みそうですし,進めば良いなと思っています.
そんなこんなで,昨日が日本の”成人の日”であることも,昼過ぎくらいになってやっと気がつきました(苦笑).実は日本の某所に電話で問い合わせをする用事があったんですが,普段なら必ず誰かしらが電話に出るはずなのに,しばらくコールしても誰も出ない.忙しいのかな,もうしばらく経ってから掛け直そう・・・と待っている間に,今日は祝日だと気が付いた次第.

1月ですが,当然台湾は日本よりも暖かいです.
ただ,これはある意味幸か不幸か,人間は”環境に適応する生き物”のようで,平均気温が上がると,その上がった気温からの差分で(笑)で暑さ寒さを感じるようになってきます・・・で,ここ数日は,その温度変化によって体調が下降気味という.
次の日曜からは,純粋に観光で花蓮(Hualien)という台湾東部の地域へ行ってくる予定なので,ここ数日で体調を戻したいと思っているところ.

花蓮は1年ちょっと前,国際会議の招待講演で訪れて以来,2回目の来訪です.前回,スケジュール的に難しく,行けなかった観光地に,今回は1日ツアーで行けるのが楽しみ.花蓮大好きという,台北大學の先生ご家族と一緒なので,色々と楽しみな旅行になりそうです.

それが終わると,いよいよ残る予定は帰国準備と年度末の招待講演2連発.
早めに発表準備を済ませて,帰国準備(&来年度の準備)も進めていかなければなりませんね.

今年もよろしくお願いします.
@dkitakosi からのツイート