2019/03/30

明日の今頃は雲の上

 タイトルの通り,明日の昼の飛行機で帰国します.


 夕方には成田に着いて,夜には自宅でしょう.恐らくこのブログの更新頻度も,新年度に入って以降はいつも通り(例年以下?)に戻るはずです(苦笑).単純に,この1年間の生活サイクルと新年度からの生活サイクルが著しく違うことだけでなく,昨年度と同等かそれ以上にやるべきことが多いため,それが落ち着くまではしばらくブログエントリのアップはお休みでしょうねぇ(なって言いながら,気づいたら1年経っていた,みたいなことにはならない様に気をつけます ^o^;;).

 一方で,今回の滞在で色々と研究面,および学生の皆さんに伝えて行きたいことなどなど,気がついたこともたくさんありましたので,これらについてはできる限り早く,実践していきたいなと思っています.
 新年度早々,当然ですが卒研や特研もスタートします.初回ミーティングまではあまり指示も出せませんが,今月2回,ミーティングをしてテーマは決まっているし,やっておいて欲しいことも伝えてあるので,恐らく皆さん,それに向けて頑張っている・・・ハズ.
 とはいえそろそろ,もう一歩先のことも考え始めて欲しいと思っているので,その辺りはメールで直接伝えようかと思っている次第です.

 台湾生活もいよいよ本当に残り24時間を切ったという状況で寂しさも感じているのですが,それと並行して,来年度の諸々について頭は徐々に切り替わりつつあるというのも事実.皆さん,新年度も引き続きよろしくお願いします.

2019/03/28

今年度の総括

 東京高専の皆さんは(恐らく)ご存知の通り,今年度1年間,台湾は桃園市にある國立中央大學にて在外研究活動に従事していましたが,あと4日したら帰国します.

 タイトルの通り,この1年間を振り返ってみたいと思うのですが,実は全く何も考えずにPCの前に座っているので,全然総括していないことになってしまう可能性もあることをご了承ください(徒然なるままに書いてみます).

 何よりもまず最初に書いておきたいことは,”台湾の人々の素晴らしさ”です.シンプルに一言で言うなら”親切”.これは,身も蓋もない言い方となってしまいますが,恐らく若い世代の人であればあるほど,実際に来てみないと分からない感覚だと思います.僕と同世代以上であれば,30年,40年以上前の日本を実体験 ないしは想像できるかと思いますが,その頃の日本を思い出します.本当に自然に,嫌味なく,しかしながらとても親身に,まるで家族のように(もしかすると家族以上に)困っている人のことを気にかけてくれます.当然ですが,日本でも世界でももちろん台湾でも,良い人ばかりでは無いものの,とはいえ,困っていたら必ず誰かが助けてくれる,声をかけてくれるといっても決して大げさではありません.実際,僕と家族は台湾での1年間,本当にかけがいの無い経験をできたと思っています.僕はこれまでもかなりの回数台湾来訪経験があるのである程度は予想していたものの,家族も見事に台湾にハマりました(笑).一つ印象的だったのは,この4月に小学生になるうちの長女が,帰国半日前くらいから突如として「台湾にいたい」と言いだし,いざ出発するとなった時にも,(台湾の)家に戻ろうとしたり,涙を流したりしたことです.まだ6歳ですが,感じるところがあったんだろうなと思っています.

 研究の面では,率直にいって必ずしも思い通り,当初の予定通りに進んだとはいえません.それはこちらの見込みの甘さであったり,想定外の事情が要因ではありますが,研究を今後進めていくにあたって”非常に重要な色々”を掴むことができたのは確実です.
 以前にも書いたかもしれませんが,台湾は今後,日本を上回るスピードで少子高齢化が進みます.僕の最近の主な研究テーマの一つは介護予防で,やはり台湾にも自国の状況を憂いて同様の研究に従事する先生がたがいらっしゃいました.いくつかの大学を訪れ,学生の前で話をさせていただき,また各大学の先生方ともお話しさせていただく中で,今後一緒に研究を進めていくための協力体制のベースを作ることができました.
 一つ言っておきたいこととしては,今回の在外期間中,少々大きめな実験を台湾で行いたいと思っていたものの,結果として実現できなかったことは事実である一方,来年度以降,そのような実験を行うための基盤はガッチリと作ることができたと言うことです(在外期間は間も無く終了しますが,これでサヨナラというつもりは毛頭ありませんので^o^ 引き続き頻繁に来訪したいと思っています.

 最後に,台湾という国,というか,土地について.

 僕もこれまで10回弱来訪した経験があるとはいえ,1年通しての滞在は今回が初めてでした.これまでの主要な目的地は,台北や高雄だったわけですが,今回はこれらに加えて,特に台湾中央部,中西部,中東部も頻繁に訪れる機会がありました.
 あくまでも僕の感覚ですが,率直に言って,”ただ住むだけ”なら,恐らく台中が一番過ごしやすい地域だと思います.実のところ,今回の滞在では台風も少なく,気温も東京より低かったので,桃園エリアでもかなり快適でしたが,台北・桃園エリアは実は,夏は台中を含む台湾中央部より暑く,冬は中央部より寒い(特に風が強い)という傾向があります.一方,台湾中央部および中西部はいわゆる”夏は涼しく(あまり暑くなく)冬は暖かい”の典型です.
 さらにいうなら,台湾中央部の南投(ナントウ)エリアは海抜が中西部より高いので,夏はさらに快適で,冬も台北・桃園より温暖というなかなか理想的な環境です.台中ほど大きな街が近くにない(高速バスで1時間程度離れている)ので,ショッピングなどは大変かもしれませんが,逆に台湾国内でも有数の観光地がすぐ近くにあるので,そう言った楽しみもあります(台中までバスで1時間ですから,ぶっちゃけ八王子から東京中心部までとそんなに変わらんという話も ^o^;; ちなみに,タクシーも含め,バス,電車,地下鉄,新幹線などの公共期交通機関の運賃は激安です).ちなみに,花蓮をはじめとする中東部のエリアも中央部に近い気候で,台東まで行くとかなりカラッとした気候となるそうですが,残念ながら今回はそこまで足を伸ばせなかったので,ぜひ近い将来行ってみたいと思っています.

 人の優しさにこれでもかというほどに触れ,来年度以降の基盤を築くことができ,さらに,じっくりと今の,そして今後の自分について考えることができたことは,確実に来年度以降の自分に繋がるものと考えています.学生の皆さんにも,この僕の経験を是非還元して行きたいと考えている次第です.
 さて・・・あとはもう帰るだけ,みたいに見えるかもしれませんが,実はまだまだ大変です(荷造りが).今日の夕方,一段落はついたのですが,まだまだゴミは出てくるし,持って帰らなければいけない荷物も出てくるかもしれないし,既に持ち帰る荷物の重量は結構すごい状況になっているし(苦笑).とはいえ多分,明日か明後日には完了と言い切れる状況になると予想しています(希望的観測も含めて ^o^;;).

2019/03/02

帰国準備 & 発表準備 & 来年度の準備

 前回のエントリとも関連していますが,いよいよ本格的に”物理的な帰国準備”を進めています.家族全員で来ているので,荷物がまぁまぁあるんですね.こいつらを速達的な方法で送り返すと結構な費用になるので,早めに準備して早めに送ってしまおうと.台湾は一昨日から明日まで4連休で,昨日一昨日はちょっと観光したり,残りわずかな台湾滞在を楽しんでいたんですが,実は週明けにはその荷物(の第一陣)を送ってしまうことになっているので,自分に関連する荷物をちょっと急ぎで(笑)整理しています.

 そんな状況でも,招待講演の準備は引き続きしています.具体的には,発表内容を自分に”馴染ませて”,当日よりスムーズにフレキシブルに発表ができるようにするのが願いです.具体的には,朝夕で2回ずつ発表練習しながら,その時々で資料を手直ししたり,資料はそのままでも話す内容を少し工夫したり.ちなみにこの手の練習は,日本にいるときも原則同じ方法でやっています(特に国際会議などでの英語発表の場合は.状況さえ許せば,おそらく各発表の前に最低でも30〜60回くらいは発表練習しているように思います).
 さらに今回,10月の基調講演と同様(って,その時には書いていたかどうかはわかりませんが),オーディエンスがちょっといつもとは違います.いつもだと大体,(僕が情報系の教員だから当然ですが)聴衆も情報系,工学系,AI系だったりと言う方々が多いです.一方,前回の基調講演は工学系ではあるものの,分野的には情報系でない人の方が多いと言う印象で,今回(来週)実施する中興大楽生醫工程研究所(日本語的な書き方をすると,ジョンシン大学,と言う発音でしょうか)での招待講演は,上記の通り,招待いただいた学部学科が情報系ではなく,Biomedical Engineering系なので,当然学生さんもそちらを専門にしていることが容易に想定されます.プレゼンに限らず,あらゆるコミュニケーションは相手が誰か,どんな情報を所望しているか(興味があるか)を踏まえた上で話すことが重要ですから,今回は結構,AI系の話に関しては分かりやすく,動画も多めに加えた資料にしています.あと,実はこっちでやろうとしている実験に関連してご協力をお願いしたいこともあって(^o^),そのあたりの内容も最後の方に加えています.

 ちなみに,再来週講演予定の台北大學では,再び情報工学系の学生さんが主なオーディエンスになりそうなので,話す内容を再びそちら向けに修正しようと考えています(中国語では,情報工学科=資訊工程學系 です).

 その間,日本から遊びに来る友人がいたり,台北大學での講演から間も無く,家族が少し早めに帰国するなどなど,まだまだ色々とイベントが残っていますが,取り急ぎ目の前の諸々を片付けつつ,来年度担当予定の授業の準備などについては(早めにやっておかないと大変なことになりそうなので ^o^;;)粛々と着々と進めていく予定です.
@dkitakosi からのツイート