2019/02/02

英語の勉強

現在台湾在住(そろそろ帰国準備もしなければ・・・)ではありますが,個人的にはこの期間,語学の勉強という意味では英語に一番力を入れています.台湾の大学では,かなりの割合の教員がアメリカの大学で学位(Ph. D)を取っています(体感で,7〜8割くらいでしょうか.残り1割くらいが國立台湾大学,1割弱くらいが母校=中央大學なら中央大學で学位を取った教員,といった感じでしょうか).

そんなこんなで,ほとんどの教員が英語が堪能ですし,英語で実施されている講義も結構な割合であります(台湾は実のところ日本より少子化が進んでいて,海外から積極的に学生を受け入れていることもあり,英語で講義を行うのが効率的だったりします).海外の教科書をそのまま講義で使うことも多いので,教員ほどではないですが,学生も英語が得意な人が結構多く,(個人的には中国語も勉強したいんですが ^o^;;)英語のコミュニケーションスキルを磨くためにもいいモチベーションをキープできます(参考までに,外国語として日本語を勉強している学生もまぁまぁいるので,日本語を喋れる人もたまにいます&蛇足ですが、ほんの少し,ほんの少しだけ,僕も中国語は喋れる?ようになっています).

こっちでも英会話のレッスンを受けたり,受け入れ先研究室の先生との会話も英語ですし,こちらで開催された国際会議にも参加しましたので,そう行った意味でも英語は継続的に使っていて,同時に勉強もしているという状況です.

会話,という意味では,率直に言って,いわゆる日常会話レベルであれば”恥ずかしがったり,ミスを恐れていては話にならない”というのが実際のところで,多少単語のセレクトに誤りがあったり,適切な表現がすぐに浮かばなかったとしても,こちらから伝えようとする意欲と,伝わるまで表現を変えて話し続けるという,ある種のバイタリティが大事だと思います.
一方で,同じ会話であっても学会での発表やミーティングでの専門的な内容,また,当然といえば当然ですが,英語で論文を書くとなった場合には,適切な専門用語を知っていたり,ある程度一般的な文法をマスターしていたり,(これは日本語でのプレゼンや論文執筆でも大前提ですが)理論的に筋道立てた話の流れを意図したり,と言ったことも重要になります.

読み書き and/or 会話において,英語を苦手とする人にはいくつかの原因・共通点があると思いますが,中学校,および高専で英語を習ってきた人にとって,特に読み書きの面で苦手意識のある人は,
”ボキャブラリの少なさ”
が大きな要素を占めているように思いますが,それに加えてもう一つ
”適切な表現を探す難しさ”
というハードルがあります.
例えば,「示す」という意味の英語表現一つを取っても,show, present, display, express, reflect, indicate, exhibit, ... などなど色々な単語が(辞書を調べれば)出てきます.熟語も加えればもっとたくさん出てくる場合もあるでしょう.大前提として,”色々な状況で使用される”「示す」という意味を持つ表現が脳内にストックされている(ボキャブラリがある)ことが重要ですが,加えて,自身が表現したい意図を正確に表す「示す」はどの単語(or 熟語)なのかを押さえておかないと,意味だけ見るとあってるけれど,どうにも違和感があるとか,その表現をここで使うと変な(ネガティブな)意味で捉えられる,と言った不都合が生じる可能性も出てきます.

特に最近,何かの英作文を学生に指示・依頼すると,”日本文をGoogle翻訳で変換したそのまま”を提出してくる学生が多いように思います(苦笑).実際にそうなのかは確認していませんが,「いかにもGoogle翻訳で出てきそうな」訳文であることは見る人が見れば一目瞭然です.一方,じゃぁGoogle翻訳は役に立たんかというと,実はすごく役に立っていて,僕もかなり重宝しています.
使い方としてはまず,”英語にしやすい日本文”を入力として用意して翻訳し,出てきた訳文を見ながら日本文を調整し,良さそうな翻訳候補が出てきたら,そこからそのまま使えそうな部分はそのまま使い,こちらが意図するニュアンスと違う単語を,(字面上は)同じ意味の別な単語や熟語表現に置き換えて完成させる,と言った具合です.

ちなみに,意図するニュアンスに近いかどうかを調べる際,文章の一部をフレーズとして(ダブルクォーテーションで挟んで)google検索してみて,どのくらいその表現の文章がヒットするかをヒントにすることも多いです(二つの表現で検索して,より多くヒットした方がより一般的=よく使われるとみなす).

上記のような方法があるんですが,そもそも論としてやっぱり,どれだけ単語を知っているか,そして,同じ意味合いで別の表現(ニュアンスで使い分ける)をどれだけ区別できているかが,論文を書いたり学会発表したりする際には重要になってくるわけです.
これをいきなり論文執筆(学会発表)初心者に求めるのは難しいのですが,来るべきその時に備えて,単語のストックと,どの場面でどの単語が使えるかの知識を蓄えておくことはできます.
一つの有効な手としては,”単語を調べるとき,英英辞典 and/or 類語辞典(Thesaurus)を使う”ことが挙げられます.例えば,ある一つの動詞を日本語から英語にしたい,という場合,和英辞典を使うといくつかの「候補」が示されるわけですが,ほとんどの辞典には同じ意味となる単語のリストは提示されるものの,それぞれがどんな場面で使用されるかの詳細は記述されていないことがほとんどです.そのような時英英辞典を活用すると,その英単語がどんな場面でどんな風に使われるのか,具体的な説明が記載されているので,ニュアンスを含めてその単語を使用する適切さを判断できます(英英辞典=英語話者にとっての国語辞典なので).同様に,類語辞典を活用すれば,ある意味を持った単語に対して,それと類似した意味の別な単語(synonym),熟語をリストアップしてくれるので,表現の幅が広がります(ついでに反意語=antonymも押さえておくと一石二鳥です).

最近はオンラインでの英英辞典,類語辞典も比較的良いものが出てきているので,先ずはその辺りから試してみても良いかもしれません.これから英語での発表や,論文執筆のチャンスがありそうなみなさんには,参考にしてもらえればと思います.

いやいやそもそも,絶対的なボキャブラリが足りてないからどうしようもないんだよねぇ,という人もいるかと思いますが,そう言った人向けのアドバイスは,また別の機会に書ければと思っています(今年度内に書かないと,書くチャンスがなくなりそうだから近日,頑張ります).

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