2011/04/17

終わりよければ、とも言いますので

先週日曜日からのフランス出張,今朝日本に戻ってきましたが・・・

今回は行きの便から波乱含みでした.節電の影響等で電車が止まってしまって飛行機に乗れない,となったら笑えないので,成田空港近くのホテルに前泊し,これで余裕の出発と,当日も余裕を持って空港へ到着したものの,着いたら”Canceled”の文字が.

海外航空会社で乗り継ぎ便を使いフランス入りする予定だったのですが,今回の地震(もっと厳密に言えば原発)の影響でスタッフが揃わず,そもそも欧州某所まで飛ぶその航空機自体が到着していないとのこと.すごい話ではあるけれど,今回,そっち方面でトラブルが発生するとは想像していませんでした.ただ,海外へ行くとなった場合,行き帰りを含めてこの手のトラブルは良く経験しているので,取り急ぎ状況を確認の上,対応を見守っていたところ,別会社の直行便に振り替えてくれるということで,むしろ快適になったという意味で”怪我の功名”でした.

はっきり言って今回は,出張の内容よりも行き帰りの話の方が濃厚なので(苦笑),内容については,もし聞きたい人がいたら後日また改めてアップします・・・(希望者はコメントなり,メールなりでリクエストを.なければそのままスルーします),ということで続きを.

行きが上のような状況でしたので,今回は久しぶりに,さらにまじめにリコンファーム(昔は,海外から戻る便の予約がちゃんととれているか,飛行機がちゃんと飛ぶかを確認すべしというのが常識だったようです・・・数年前までは慣習的にやっていましたが,今はほとんどの会社で不要とされています)しておこうと思い,帰還前日に航空会社(上の会社と同じところ)に連絡した結果,問題なく飛ぶ予定とのこと.
一安心したものの,実際に空港まで行って,飛行機に乗るまでは完全には安心できないということで,これまた結構早めに空港へ.パリの空港(シャルル・ド・ゴール)は,セキュリティチェックがかなり厳しく時間がかかったものの,無事に早めに通り抜け,あとは航空機へ乗り込むのをのんびり待とうかという状況になりました.

ただ,行きがあんな状況だったことに加え,チェックイン時のスタッフ対応でもちょっと不安がありました.というのは,帰りの便も行きと同様、同じ都市まで飛び,その後東京行きの便へ乗り継ぐことになっていたのですが,航空券がその中継都市分までしかもらえなかったのです.過去の経験上,このようなことも”アリ”ではあるのですが,「前科」のある航空会社ということで,何とかしてちゃんと帰れることを確認できたら安心なのに,ということで,リコンファームした当該企業日本支店に連絡したところ,土曜日なのでやっていないとのメッセージが.
フランスでの連絡先も分からず,どうしようかと思っていたところ目に入ったのが,WIFI15分無料のメッセージ.フランスは日本よりもこの手のインフラが発達していて,最初の15分はクレジットカード登録等せずに使えるとのこと.状況を調べるならそれだけで十分ということで,iPadを利用して運行状況を確認したところ,見事に再び”Canceled”・・・加えて,行きより面倒な状況として,中継都市までのフライトはあって,その先がキャンセルという罠.

(実は上から次の行に行くまでの間にもひと悶着あったのですが,さすがに省略)

待合い室にやってきた航空会社のスタッフに問い合わせたら,そんなことはない,中継都市から東京までのチケットは中継都市のデスクで出る,との回答があったものの,「んなこと言ったって,あんたんとこのHPにキャンセルって出てるんだよ?」と再度(英語で)食い下がったところ,やっとまじめに調査する気になったらしく,そこでやっと「あらほんとにキャンセルになってるわ」という,何とも呑気な状況に.これ,もしちゃんと調べてもらわずに中継都市まで行っていたら,確実に僕はこの時間にこのブログを書いてないですね(というか,場合によっては1,2日帰国が遅れた可能性も).

ただ,既に中継都市分までは航空機をもらっているし,手荷物も預けている状況.もう一度よく確認したところ,チケットはパリから中継都市までのものを,パリから成田への便へ変更する(粋とは別会社とは言え,行きと同様直行便に),荷物は,今乗り込んでいる機体から直行便の別会社フライトの便へ”我々(=航空会社)が載せ替える”とのことだったので,荷物の件を念押しした上で変更手続きをした上で,新しいチケット発券,(会社が変わったため)ターミナルの移動,再度のセキュリティチェックを受けて何とか飛び立つことに.便を変更する必要性が判明したのが,当初搭乗予定便の出発2時間前,交渉の末フライト変更手続きを開始したのが1時間前,その後,変更後の直行便へ乗り込むための諸々の準備が整ったのが,変更便搭乗の1時間前という(国際線としては)かなりの危うさ.

(ちなみにこの時,僕の他にも全く同じフライトで帰国予定の日本の方が3名いて,彼らの手続きも僕がまとめてやらせてもらいました.うちおひとりは僕と全く同じフライトで,残りのお二人もそこから半日以内の便で帰国できているハズです.とりあえず,帰国だけは・・・)

さて,そんな状況で今回も乗り継ぎ便から直行便となり,移動は楽になりました.当初載る便より2時間出発が遅れたものの,結局,乗り継いだ場合よりも2時間程度早く到着できました.
あとは荷物を受け取るだけ・・・という状況で,既に予想されているかと思いますが,僕と,僕と一緒に乗り込んだ方の荷物が出てきません.
係の人に事情を話して調べてもらっても,そもそも当初フライトから,荷物が変更後のフライト便に移ったという情報自体が登録されていないとのこと.つまり,(多分)荷物だけは当初フライト便で中継都市まで行き,そこにはいない持ち主を待っている(という可能性が高い)と.

これも,実は海外ではまぁまぁあることだったりします(僕も実際に過去一回経験しています)が,これだけ航空会社に念を押しておいて,かつ彼ら自身,荷物は我々が変更後の便へ運ぶと言った上でのロストにはさすがにあきれました.実際,ロストバゲッジに対する責任は変更後のフライトを担当した会社が担うことになるそうですが,どう考えても今回の一番の責任は当初フライトを突如キャンセルした企業にあるとしか思えません.そもそも,前日の確認段階では大丈夫と言っていたものが,その後24時間以内にキャンセルとなっているわけです.加えて,行きの便も同様の理由でキャンセルになっていて,その時点で聞いた話では,この状況はさらにその4,5日前から続いているとのことでした.このような状況で何故,飛ぶと言っていたものが飛ばなくなったのか,そもそも,そのような状況で何故,飛ぶとアナウンスしていたのか?

・・・等といろいろ考えてもしょうがなく(苦笑),本当に海外に行くとこういうことは少なからずあります.まぁ、良くも悪くも日本人はしっかりしているので,この手のミスはまずないですし,無いように努めますし,例えあってもすぐに適切に対応してもらえるのが普通です.一方,(大げさではなく)海外では,というか日本以外の国では,物事全般がかなりアバウトです.ただし,致命的な状況になる可能性もあり得るのでしょうが,大体,こちらがするべき作業,言うべき発言をしっかりしていると,最終的には収まるところに収まるのも確かです.
実は今回も,まだ油断してはいけませんが,多分荷物もちゃんと戻ってくるのではないだろうか,と思っています(ケースの車輪一つくらいは取れているかもしれませんが).ただし,冒頭のタイトルにも書いた通り,終わりよければなんとやら,の,”終わり”の部分が未だ”良しではない”ので,家に帰っているのに遠足が終わっていない”ような変な感じです.
取り急ぎ,荷物が(ある程度)無事に戻ってきたら,またこちらにアップします.

今回のエントリを見て,やっぱり海外は怖いな,と思う人もいるかもしれませんが,何回かこのような経験をすると,ある意味これらを楽しめるようになってきますし,日本国内でも,もしくは,大きなイベント,大事なイベントでも,ちょっとしたことでは動じなくなってきます.
とはいえ,最初からこのような”刺激的な”経験をするのはちょっと,という人は,観光目的で,ツアーで海外旅行に行ってみるのも良いかもしれませんね.ツアーだと,危ないところは事前に旅行会社が避けるでしょうし,タイムマネジメントも添乗員任せ,自由時間を除けば,次に行く場所も決まっているので安心でしょうから.

ただし,「良いかもしれない」という表現としたのは,実はかくいうこの僕が,ツアーでの(海外)旅行というものを経験したことが無いからです.より厳密にいうと,経験したこともないですし,したいともあまり思っていません.上に書いたような理由を逆説的に取ると,おおよそ次に起こることが想定されてしまうため,面白みに欠けるのではないか,と思ってしまうのです.自分で全てをセッティングし,そこで出会うイベントや事件,人とのふれあいが楽しいと思える人であれば,しっかりとした安全管理と準備を整えた上で,いきなりツアーではない旅,というのもアリだと思います(ちなみに,研究等が目的での海外旅行の場合,基本的には必ず教員が一緒です.どうしても一人で行きたいと本人が言い,かつ,教員がそれでもこの学生なら大丈夫だろう,と思った場合にはアリでしょうが,まずはあり得ない状況でしょう).

早ければ今日明日で,荷物を追跡調査している航空会社から連絡があるハズです.無かった場合には次の手を考えます.
帰国直後にかなり長文のエントリとなってしまいましたが,疲労はかなりのものです.何故それなのにここまでの長文を作っているかというと(推敲なしですから,誤字脱字の可能性は大です),時差対策,いわゆる時差ボケ対策のため,敢えて起きている,そして,眠くならないためには何か書くのが良いだろう,とういこともあってこの作業(?)をしています.
フランスと日本の時差は7時間.日本のPM7:00はフランスの正午です.到着当初の2,3日は,朝4:00くらいに目覚めて困りました(そりゃそうですよね,日本では11:00ですから).
で,やっと慣れてきたと思ったら今度は帰国です.日本時間の深夜4:00(=28:00)になっても一向に眠くなりません.向こうではまだ夜9:00ですので.という訳で,明日から早速仕事再開のため,朝ちゃんと起きられるように今日は”少々無理して普通の夜の時間に寝る”のが目標です(つまり,今眠くても我慢する).

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