2016/08/23

出張月間ですが

タイトルの件,学会等の”遠距離出張”も含まれるのはもちろんのこと,ここ数年間は特に”市内(主に3か所)を実験のために行き来する近距離出張”が増えたことによって,回数だけ見るととんでもない数(苦笑)になっています.

距離的にはそれほどでもない(長くて片道1時間程度)ものの,実験のための出張ですから,(実際の準備は学生の皆さんがするとはいえ)持っていくものの確認やら,実験実施時点でのフォロー(というか,場合によってはメインになっていることも少なからずですが),実験終了後のデータの管理や取りまとめ,考察に関する助言等も入れると,やはりかなりの作業量があります.

加えて今週中盤からは文字通りの(?)遠距離出張が頻繁に計画されています.

直近では,8月25日~28日の札幌,29,30日の小山,少々間が空いて,9月9日~11日には再び札幌に行ってきます.上記3つのうち2つは学会(国際会議&国内学会)ですので,当然それらの準備も必要なのですが,実験関連の準備とデータ整理などなどがあって中々進まない,というのが実際のところ.
ついさきほど,やっと発表準備の”第一段階”が終わったところですが,そうこうしているうちに明後日には北へ飛び,その翌日には発表です・・・

今回は座長も仰せつかっている関係で,結構やることが色々とあるのですが,幸か不幸か,これまであまりにも別件で忙し過ぎて,あまり神経質に考えることがありませんでした.前日になったあたりから緊張するかもなぁ(苦笑).

ただ,この夏季休業期間,出張月間&実験月間であるものの,後期に向けた貴重な”準備期間”であることも確か.とは書いてみるものの,正直言ってここ数年は,準備期間としての意味は全く成していないに等しい状況です.
何よりまず,前期の疲労を回復させてリフレッシュしないことには後期を乗り切れない,という面があるにも関わらず,そのリフレッシュ期間を確保するのに四苦八苦しているわけですが,今年は何とか,”休養と準備”も,学会と実験と併せて両立(?)させたいと思っている次第.

ほんと,タイムマネジメントが重要な残り1か月です.

2016/08/07

夏休みが迫りまして

前回タイトルと似た感じのタイトルにしてみましたが,見事に1年の4分の1,更新せず(できず)に夏を迎えました(暦上はもう秋らしいですが,実際には,ここ数日くらいから夏らしくなりましたね).

5年生の進路指導担当ということで,忙しくなることは予想していましたが,実際のところ,想像を”遥かに超える”数ヶ月でしたし,多少落ち着いてきたとはいえ,まだまだ一段落とはいかないというのが現状です.

そうこうしているうちに,夏休み中は研究関連での出張が目白押しです.ここ数年は毎年,八王子市内で実験のための出張が頻発しますし,8月最終週は国際会議&イノベーティブジャパンプロジェクト関係の出張が連続しているので,東京にいるのはたかだか半日程度でしょうか.
昨日からやっと,国際会議関係の資料作成に入りました.発表の練習もしなければいけないので,余裕がある状況とはとても言えませんが,”ある意味予想以上に早く”取り掛かることができたので,本番までにはなんとかなるでしょう.

問題はもう一つの,僕だけが頑張っても心配してもどうにもならない事案の方なのですが,文字どおり,どんなにこちらが気を揉んだところで,どうしようもないといえばどうしようもないのだからしょうがありません.
ただ一つ言えることとしては,この原因は能力的なものには(あまり)起因していないように思えるということでしょうか?
むしろ,意欲であったり心がけであったり,危機感であったりという,”メンタルに関連する要素”が大きいように思います.
この後に及んで精神論か,とも思いますが,物事の始まりと終わりは,双方ともそれら精神的なものが大きく影響するのではないかと,特にここ数年強く思うようになってきました.

2016/04/09

新年度が明けまして

新入学生の皆さんや,専攻科に進学した皆さんはおめでとうございます,ですね.

ですが,個人的にはとてもとてもおめでたいなどとおめでたいことを言っていられる状況ではありません(苦笑).
今年度は本科5年生の進路指導担当(いわゆる担任)を初めて仰せつかっています.実質昨年度末から,求人訪問される企業の人事・採用担当の方に対応したりしていましたが,やはり実際に年度が明けてからは,”研究のけ”の字も見当たらないほど,就職・進学など,進路指導関係の諸々に時間を割いています.

年度末まで,8月開催の国際会議用論文を執筆していましたが,今では,締め切りが年度末で良かったと心から思っています.
これから1,2ヶ月の間が,特に就職希望の学生にとっては本当に大事な時期になります.そういう意味では,僕自身も普段の研究活動とはまた違った意味で,中々に”得難い経験”ができていると思います.

僕自身,約20年前に自分が編入学へ向けた活動を行っていたことを思い出しますねぇ.当時はまだ,インターネットもほとんど普及しておらず(何せ,やっとWindowsが3.1から95になった頃で,携帯電話どころか,やっとPHSが普及し始めたくらい.ネット接続はダイアルアップだし,当時主流だったWebブラウザはNetscapeだったような・・・),各大学の募集要項の入手は”郵送”がメインでした(送信封筒に切手を貼った返信用封筒を入れて,その中に募集要項を入れて返信してくださいと書いた依頼状も同封).
記憶は定かではありませんが,二桁くらいは募集要項を取り寄せたように思います.

というわけで,実のところ,大学編入学については自身の経験も踏まえ(当然,当時と状況は違いますので,そのあたりの差分については補正を加えつつ)アドバイスができるのですが,就職活動については,僕自身には経験がありません.
とはいえ,これまで(僕の出身校の)函館高専の同期,および東京高専で送り出してきた卒業生の就職活動を見てきて思うのは,”のんびりしていると大変なことになる”ということです.

何も,焦って就職先を決めよと言っているわけではないことについては誤解しないで欲しいものの,文字通り,のんびりしているとあっという間に時間も就職先もなくなっていきます.
過去の先輩方の実績のおかげで,高専はいまだに求人倍率は高いです.その分,多くの企業の方が高専の学生を評価してくれているわけですが,それはあくまで活動スタート時の状況です.
スタート当初,何十社,何百社の企業が東京高専卒業生を採用したい,と考えていたとしても,時間がたてばそれだけ他高専,他大学等の学生が当該企業の内定をゲットしていくわけで,見た目上(求人票上)東京高専の学生さんが欲しい,と言っていても,1ヶ月経ち2ヶ月経つほどに,求人票を見て問い合わせてみたら「実はもう定員いっぱい採用してしまいました」ということで”門が閉まってしまっている”ことは少なからずあります.

そりゃそうですよね.企業の採用担当の方だって,東京高専に限らず良い学生は早く獲得したいわけですから.
就職活動自体,原則的には,限られた時間の中で,限られた情報をもとにベターな就職先を探すという制約充足問題だともいえます.例えば,求人はたくさんあるからとのんびり構えていたり,例えば,第一希望の企業から不採用と言われてしばらく落ち込んで活動が再開できなかったりすれば,それだけ多くの”あなたを待っている企業”の求人の門が閉じていくわけです.
そんなもったいないことをするくらいだったら,どんどん積極的に挑戦していかなければいけないし,結果として,過去の事例をみても,そのように前向きで,準備を整え企業研究を続けながらも実際の手続きや選考に次々と望んでいく学生の方が,早く就職が決まっていく傾向があると思います.

十分なリサーチをせず,見学や説明会に参加せぬまま,企業の肩書きやイメージ,求人票に載っている待遇のみで就職を決めるのはよろしくありませんが,そのあたりの準備を整えたら,一気呵成に決めるくらいの心積もりでいて欲しいし,実際にそうあって欲しいとも思います(もちろん,僕の個人的な考えであって,万人に通用する必勝法ではないとも思いますが).

就職にせよ進学・編入学にせよ,自分の将来を決める重要なファクターです.
特に就職については,(最近はそうでもないですが)多くの学生にとっては自分の一生の職場を決めるための決定となります.
それを高々数ヶ月の活動で決めるというのですから,そう簡単には覚悟は決まらないかもしれませんが,覚悟を決めないと就職先も決まらないことが多いことは事実で,覚悟を決めないままに決まってしまうと,後から後悔することにもつながりかねません.

まぁ,本来であればここまで高専で過ごしてきた4年間が,各学生にとって充実したものであったならば,ある程度の覚悟はその経験から自然と決まるものとも思っています(要は、日頃の行いです).

2016/03/18

いよいよ本当に(?)年度末ですね

現在,福岡空港でこの文章を作っているわけですが,今回の出張で,いよいよ今年度の出張も打ち止めとなりそうです.

今回は電子情報通信学会総合大会にて研究室所属の学生2名の発表だったわけですが,両名とも発表自体はまずまず無難に終了できたかな,と思います(当然,緊張はしている印象でしたが,それ自体は大きな問題ではありません).
やはり,質疑応答の部分ではまだまだ改善の余地があるかなぁ,とは思ったものの,1名は初回にしては堂々たる発表でしたし,もう1名も2回目の発表ということで,2回目なりの発表ができていたように思います.

学生自身にも話しましたが,発表というのは(たまに,センスの塊みたいな人もいますが)原則,やればやるだけ上手くなるものですし,逆に言えば”やってみない限り改善しない”ものだとも言えます.
練習は非常に重要で,これまたやればやっただけ本番では落ち着いて発表が実施できるものの,何回の練習より一回の本番で上手くいったり恥をかいたりすることの方が,よっぽど次の発表への糧になるとも思います.

そういう意味で,今年度僕と一緒に卒業研究を実施した学生の皆さんについては,全員一回発表をできてことが,卒業後にも活きてくるのではないか(活かして欲しい)とも思います.
学会自体は本日夕方まで開催されているのですが,何と言っても明日19日が卒業式ということで,本日夕方の便で帰京するため,少し早めに福岡空港入りしています.
今日明日は東京も雨模様となりそうですが、いい卒業式となれば良いですね(個人的には,雨によって少しでも花粉の影響が少なくなれば,それはそれでありがたい話なのですが).

実のところ,出張は今回のもので打ち止めというものの,年度末のうちに片付けなければいけない仕事,新年度に向けて今から準備しておくべき仕事はまだまだまだまだ(苦笑)残っているという状況です.
明日,卒業式が終われば,いよいよ学校的にも年度内の大きなイベントは無くなるので,残りの10日程度,および4月に入ってから新年度開始までの間(実際には入学式まで?)の1週間弱を使ってどれだけ”仕事面,体調面”で新年度に向けた準備を整えられるか,が重要ですね.

2016/03/09

年度末ですか?

あまりにも多忙過ぎて,タイトルの通り,年度末という実感があまりありません.
というか,厳密に言うと,

  • 年度末までに仕上げなければいけない仕事が複数あるので,”年度末”であることは認識している
  • 4月から新年度が始まることを認識しきれていない
といった感覚です.当然,自分で上に書いている通り,4月になったら新年度であるということは,頭では分かってはいるものの,信じたくない(苦笑)というのが実際のところ.

つい昨日(時刻上はもう一昨日)まで,1週間の出張(北海道&兵庫)に行っており,その間自身の発表と学生の発表が1件ずつあったわけですが,今回に関しては他の学生や先生方の発表には不本意ながらあまり集中できず(というか,集中せず),自身と学生の発表資料作りや発表練習の時間以外は,上に書いたような”年度末締切の仕事”をしながら日中は過ごしていました.
とはいえ,せっかくの出張ということもあり,夜は多少なりともリラックスできたし,普段じっくり話せない先生や学生の皆さんとも話ができたので良かった面もあります.研究発表については,自分の分に関して言うと,はっきり言って練習不足でしたね.最低限のクオリティを保てていたのかどうかは疑問です.少なくとも研究発表の準備および本番については,十分な時間がないとまだまだそれなりのものにならない(=時間がないなりのものになる)ようです.短時間をうまく活用する仕事の仕方,というのは中々難しい.
学生の発表については,今回が2回目ということもあり,発表自体はかなりうまくなったかと思います,が,やはり質疑応答ですね.今回は,もろに”どストライク”の研究会に参加したということもあり,今までにない,専門的に当該分野を研究している皆さんの視点からん質問,コメントが得られたことが収穫でしたが,そのような質問・コメントに対してどのように対応するかについては発表練習だけで対応するのは難しく,実際の質疑応答の場数を増やしていくしかないですね.とはいえ,別に回答を間違えたというわけでもなく,十分に及第点といえると思います.

そんなこんなのうちに,10日は研究室の大掃除,週明けからは今年度(たぶん)最後の出張&学会発表(今回は学生のみ)です.先の出張による疲労は抜けていませんが,こちらの発表もなんとかうまいこと実施してもらえるよう,準備をサポートしたいと思います.そして,久しぶりの全国大会でもあるので,旧知の皆さんとも再会できるでしょうし,また新たなコネクションもできれば良いなと期待もしています.
相変わらず,年度末締切の仕事に追われながらの期間中となりそうですが,行くからには”得られるものは全て得て”帰ってきたいところですね.

そして,出張から帰ってきた翌日は卒業式か.
やっぱり,年度末ですねぇ(^o^;;

2016/02/26

かろうじて

前回のエントリでご紹介した,WSSIT2016(北海道・ルスツ)での発表資料の”第0版”が,何とか,かろうじて,たぶん(?)出来上がりました.当該イベントは,複数の学会の複数種類の研究会が合同で開催されるというもので,僕は3月2日に発表予定です.

その昔から僕は,仕事やら研究やらをするにあたって,時間に余裕,ゆとりがないのが大嫌いな人間でした.実際,現在でもその部分は普段の生活習慣にも現れていて,(少しでも遅い時間になるととんでもない通勤ラッシュになるため,というのも一つの理由ですが)電車に1,2本遅れようが30分1時間遅延しようが,問題なく間に合うような時間に家を出発する,という通勤スタイルをずっと続けています.

それこそ週明けは飛行機で北海道まで飛ぶわけですが,空港のチェックインカウンターをギリギリに通るなんていうのはもってのほか,国内線の便なら2時間,国際線なら3時間は早くに着いていないと(個人的には)心配だったりします.もちろん,着いてもやることがなければ時間の無駄にもなりますが,早めに着いたらラウンジでコーヒーでも飲みながら仕事,みたいなことでできて,最近twitterでもつぶやいていますが,適度な騒がしさがあって,かつ”職場でない”(苦笑)ところだと仕事が捗るという面もあるので,早く着いた分の時間は有効活用できています.

一方、仕事という面で考えると,上に挙げたような”ゆとりのあるスタイル”は,現実問題として無理になってきました.はっきり言って,押し寄せる仕事(&〆切)の波に飲み込まれないように何とかやっているというのが実際のところです.
とはいえ,自分の得意スタイルに持ち込めないからといって,それを仕事ができない言い訳にするのも非常に癪(しゃく)なので,今のような状態でも自分の力を発揮できるような仕事のやり方が無いか,状況に変わる気配がないので,自分を変えて対応できないか,模索しているのがここしばらくの個人的な課題ですね.

昔から好きでしたが,それこそ出張の合間の時間や,出勤,帰宅の合間の移動時間といった”スキマ時間”の活用は,最近特に重視するようになりました.電車に乗っている時間は僕の場合,直通だと40分,途中で乗り換え(北野駅ね)だと35分くらいかと思いますが,この時間は非常に仕事が捗ります(笑).当然疲れていると眠くもなるのですが,逆に仕事に集中していると眠気はおさまる感覚があります(最近は花粉症が,集中を乱す原因になり悩ましいですが.一旦集中すると鼻水もおさまるんですが,その集中を阻害するのが鼻水というのがパラドックスですねぇ).

話は冒頭に戻り,発表資料については形上,とりあえずストーリーとして話せそうなものが一揃いそろった,というだけで,たぶん現状では足りない文言もあれば,逆に結構な部分を削らなければ発表時間をオーバーすることはほぼ確実でしょう.
今日残り,および土日と月曜日で,おおよその”ダウンサイジング”を完了させ,できれば月曜日の時点で複数回のイメージトレーニングと,1,2回は実際に人に見てもらう練習ができたら良いなと思っているところ.
とはいえ,週明けからは1週間近く家を不在にしますので,土曜日曜はできうる限りチビどもとも遊びたいと思っています.
ということでやはり,スキマ時間をどれだけうまく,集中して活用できるかが,公私両面で重要である今日この頃です.

p.s. そんなこんなの間に,7日発表分の学生作資料も第一版が届くでしょうか.お待ちしています.

2016/02/15

年度末にかけての予定

この文章は,実質ほとんど自分に向けての備忘録のようなものですので,あしからず(苦笑).

3月の出張は,現在のところ,旅行の回数としては2回,参加学会としては3つあります.

一つ目で一名,二つ目で一名,三つ目で二名の学生が参加します.で,個人的には,一つ目の学会に参加するため北海道に飛び,学会に参加した後,路線バスを乗り継ぎ電車(北海道弁では,汽車と言ったりしますが ^o^;;)を活用して室蘭工業大学まで打ち合わせに向かい,打ち合わせ終了後に新千歳空港から兵庫に飛び,ALSTに参加するという”周遊旅行(出張)”の計画となっています.

実は,一つ目の学会のために発表資料を作るタスクがあるため,上記学会向け学生の発表練習を見たり,発表資料を見たりしつつ,自分も資料を作って練習をしなければいけないという(苦笑).

さらに,これは今年の夏,8月になりますが,以下の国際会議での発表&セッションの企画も予定しています.
上記HPを見てもらえればわかりますが,投稿論文の提出締め切りは,まさにちょうど一ヵ月後の3月15日ということで,上記の発表資料添削&資料添削&自分の発表資料作り&発表練習などなどと併せて,英文論文も作るぞ!という状況です(そんなこんなで,ひとつ前のエントリで書いた,BibTexまわりの話になったわけです)・・・ので,たぶん3月初旬の北海道や兵庫では,学生の発表を気にしつつも,学会会場やホテルの部屋では,概ね国際会議論文を執筆しているものと予想しています.

実はこの夏,まだ発表できるかどうかは確定していないものの,もう一件,そろそろ発表申し込みを済ませる学会もあります.これについては,発表が確定した段階で,改めて備忘録としてこのブログでもアップしようかな,と思っています.
年度末の段階で,既に来年度の夏休みの予定が埋まりつつありますが,まずはなんといっても,この年度末を乗り切ることが重要ですね.

Tex,BibTexの設定などなど

前回エントリから一ヶ月弱経過していますが,多忙の度合いはむしろ悪化(?)しています.
年度末ということで,成績や受験に関連する仕事が多いのですが,それに加えて今年度末,および来年度の学会発表関係の仕事も重なるのが,この時期の多忙さに輪をかけているわけです.

年度末から年度初めにかけての予定は”備忘録的に”次のエントリにアップするとして,最近少し取り組んでいることを,ある種こちらもメモ的にまとめておこうかと思います.

Texというアプリ(厳密に言うと、組版システム)があります。細かい説明を始めてしまうとかなりの長文になるので完結に言うと,”数式を含んだ文章をきれいに出力できるアプリケーション”です.このブログを読む学生のほとんどは、文章作成といえばWord(Mac派ならPagesかもしれませんが)かと思いますが,特に工学系の学会発表になると,TexはMajorityになります(Wordのテンプレートも用意されていることが多いですが,個人的な印象としていうならば,数式は圧倒的にTexの方が綺麗に出るし,細かい書式を気にすることなく(厳密には,テンプレートを指定するとあとは勝手に調整してくれる)特に,論文などの長文を書くのに適していると思います.

Tex関連のツールのひとつとしてBibTexと呼ばれるものがあって,これは”参考文献を管理するTex”とでも言うべきものです.学術論文に限らず,レポートなどであっても,外部の資料を参考にした場合には適切に文献を引用する必要があるわけですが,活動が長くなれば一般的に引用する参考文献のリストも膨大になります.
その上,僕の場合,研究分野がここ5年くらいでかなり急激に広がっているので(当初は学習・適応がメイン,かつそれで終了,という感じだったのが,最近では教育工学,介護福祉,企業経営分野なども取り扱っています),文献リストの管理がかなり大変で,当然その中から,今回はこの分野,次はあの分野という感じで,膨大なリストから特定の文献を探して引用するのが結構大変になってきていました.

そこでこの1,2年,文献を管理するMendeleyという(原則)フリーのアプリケーションを活用するようになりました.これについても詳しく説明しだすとさらに長文になるので今回は端折りますが,簡単にいうと,ある個人のさまざまな分野における参考文献情報一式を,場所,OS,端末にかかわらずいつでも取り出して参照できるというものです(卒論など,実質初めて論文を書きます,というような人にとってはありがたみがさっぱりわからないかもしれませんが,上に書いたとおり,研究暦が長くなってくると,結構この”文献「情報の」管理”というのが大変,というか,煩わしくなってくるのですよ).

話が大きく遠回りしていますが(苦笑),実はこのMendeleyというアプリケーションを使用すると,Texで論文を書く際,参考文献リストを簡単に作成できるツールとして使用できるBibTex向け形式のファイルを自動的にはきだしてくれることを,つい最近 (^o^;; 知りました.BibTexの存在は昔から知っていたんですが,上述の通り,当初はそのありがたみはあまり感じていなかったし,そもそも,BibTexを使うための書誌情報ファイルを用意するのが面倒そうだな,というのが,使用の踏ん切りがつかなかった一番の理由です.
ところが,実質偶然使用することになったMendeleyで,BibTex向けのファイルを自動で出力してくれるということ,プラス,まさにここ数年,文献管理が大変になってきたこともあり,これは試しにBibTexも使ってみようということになったわけです.

今でこそTexはWindowsでも使用できますが,もともとはUnix(Linux)環境がベースだったこともあり,というか,いまでもベースはUnix(& Mac)であるため,Windowsで使用する際には,結構文字コードに気を使う必要があります.
BibTexもその例に漏れず,実質,使用に当たって最初,かつ最大の関門は(たぶん)この文字コードでした.たぶん,と書いているのは,現時点でBibTexが問題なく使用できていると考えているものの,今後論文執筆を進めるにあたって別な問題が出てくる可能性があること,および,使用に当たって発生していたエラーが,文字コード周りの手当てを進めたら発生しなくなったため,これがエラーの原因であったのだろうと推測しているためです.

現在執筆しているのは国際会議向け論文なので,当然言語に日本語は含まれないのですが,Mendeleyで管理している文献には日本語のものも含まれます.また,Texで執筆する論文は当然和文のものもあるので,そうなると本文にも日本語が含まれてきます.上記の通り,TexはもともとがUnix,Linuxでの使用を想定しているので,文字コードとしてはEUCだったり,最近ではUnicodeを使うことが多いのですが,僕はWindowsではShift-JISを使用することがほとんどです.で,ためしにBibTexを使ってみようと参考文献をいじったファイルも,英文論文なのですが文字コードはsjisで,組版プロセスの冒頭からいきなりエラーが発生しました.

Texは,イメージとしてはプログラミング言語と同様,コンパイルと同様の処理をして原稿の組版(typeset)を実行し,実行形式(表示形式?)のファイルを印刷したり,PDF化するなどして提出するのが一般的です.僕がこれまで使用してきた,実行形式への変換コマンドは,platexと呼ばれるコマンドなんですが,これは日本語(にも)対応したTexのコマンドで,文字コードとしてはShift-JISにも対応しています.
しかし,昨今の流れとして,文字コードはUnicode化が進んでいるということもあり,その例に漏れずLinuxやMacで走るTexについても,使用される文字コードはutf-8などのUnicodeが主流になっているようで,エラーの原因を調べる中でも,やはり文字コード関連の言及が多く見受けられました.

そんな中で見つけたのが,”uplatexとupbibtex”というコマンドです.uplatexはplatexにおける内部コードをUnicode化したものとのことで,upbibtexについても同様,書誌情報ファイルから参考文献リストを作成するためのpbibtexのUnicode版です.実のところ,platexをuplatex,pbibtexをupbibtexに入れ替えただけで,エラーは消えました(笑).
一方,当該コマンド自体まだ開発途上ではあるようで,従来使用できていた表示用ツール(dviout)では表示ができず,表示用ファイル形式をPDFに変換する必要がありました.とはいえこのあたりのコマンドも,Texの場合は一式パッケージに含まれているので,”どれを使うか”さえわかってしまえばそれほど大きな問題はありません.

ただ,これまた最近のPDFファイル提出には別な問題が含まれていて,提出先学会では,PDFファイルにフォントが埋め込まれていることを推奨するというのが増えてきています(送った先でも見た目が変わる可能性があるからでしょうね).フォントについては,それ自体著作権があるものなので簡単にあちこちから持ってくるというわけにもいかないし,フォント埋め込みについてもTexではそれなりの設定をする必要があるんですが,これも,調べてみたらちょうどuplatex向けのフォント埋め込みの情報が出てきました.

フォント埋め込みの件については,実はまだ手をつけていません(少なくとも現在,自前のPCではそれなりの見てくれで原稿を閲覧できているので)が,論文の執筆を進めるのと並行して,ボチボチと作業を進めてみようと考えています.
このあたり,文献管理にせよTexの使用にせよ,準備を進めるにはそれなりの負担があるのですが,ここでしっかりとフォローしておくことで,この後の作業が一気に楽になるし,効率もよくなるように思っています.

ちなみに,Texについて,ここまで長々と書いてしまったので,ずいぶんと難しいんだな,という印象を与えてしまった皆さんに向けての言い訳(?)ですが,単純にTexを使って文章を書く,数式を書く,という作業自体,Wordと比べると多少は複雑だし,覚えるべきことは多いかもしれませんが,すぐ上に書いたとおり,ちょっとした準備を先にしてしまえば,それ以降の文章作成の効率は遥かにアップするかと思われますので,たとえば,卒論のネタで学会発表することになった,なんていうタイミングをチャンスと捉えて,発表先学会がTexのstyleファイル(書式を自動指定してくれるファイル)を用意しているような場合には,ためしにTexでの執筆に挑戦してみる,ということもお勧めしたいと思います.

2016/01/19

とんでもなく忙しい

学生の皆さんからとってみれば,僕なんかは喋るたびに忙しいと言っているような感覚かと思います.苦労自慢のように見えているのではと思う一方,当然自慢している自覚はない(というか,そこまで自虐的ではない)わけですが,、結局頭の中には常に次にやるべきことが”待ち行列”をなしているため,次にやるべきこと,並行してやるべきこと,すぐではないが,忘れたらマズイ仕事等などを意識したり声に出したりしていないと不安を感じるという性分であることは確実です.
今週末は,情報工学科の卒研発表会ですので,それに向けた原稿執筆や発表練習もあり,発表会が終わると卒論提出締切も近づいてくるのでそちらの指導も重要.関連して,年度末に複数の学会,研究会発表が控えているので,それらに向けた準備ももちろん大事.今回は,自分でも2本,和文と英文の論文を書きながら学生の論文も見つつ,国際会議のセッション立ち上げに向けてもいろいろと動かなければいけないところが,ここ最近の忙しさに輪をかけています.

さらにさらに,2月に入ると早々に学年末試験があります.学生の皆さんにとっては,これが今年度ラストかつ,最大のイベントであろうかと思いますが,教員にとっても,問題作成,試験監督に採点,返却と,実は結構やるべきことが多いイベントでもあります.まずは何と言っても試験の作成です.上記の論文執筆,卒研関係と併せて”マルチタスク”でやっています.

これで終わりと思いきや(苦笑),実はこの時期,大量に人と会う仕事が沢山あったりもします.これも重要な仕事であるのですが,何ぶん頻度が高いので,これらの仕事で細切れになる時間をどうやって効率的に活用するのかが重要な課題となるわけです.
個人的には幸か不幸か,やるべきことが多様かつ大量にあるので、オーバーヒートしたりbusy状態になったりしないように,かつ,目先を変えて気分転換もできるように”タイムシェアリングシステム”的な作業ができるとベターかな,と思いながら日々の仕事を進めている次第.

ただ,今現在もまさにそんな状況なわけですが,最近,睡眠時間の減少が気になっています.朝は早く活動が始まるので,早起きはデフォルトなのですが,仕事が忙しくなるとどうしても夜寝るのが遅くなりがちです.これが続くと,秋口の頃の手足口病のように,結果として長期休まざるを得なくなり(その上,休んでいる間仕事に準ずるような作業が一切といっていいほどできなかった),かえって学生を含む周囲の皆さんに迷惑をかけることになりかねません.
それこそ,分かっちゃいるけど仕事もあるし,という状況になりがちなので,そこのところはエイヤ!っと切り替えて,休むべき時にはガッツリと休むつもりでいます.
結果としてそれで,良い卒研発表だったり良い学会発表だったり,とにもかくにも”良い結果”に繋がることを期待しています.

2016/01/13

seamless

現在,サッカー日本代表のオリンピック予選を見ながら,論文執筆関係の仕事をしていました.が,さすがにそろそろ眠らないと明日が辛い状況ですね.

実のところ,昨日の夜からうちのチビの体調が悪く,妻が実家でチビの面倒を見ている関係で,自宅に一人きりという状況です.幸か不幸か(苦笑)チビがいないと仕事はしやすいものの,睡眠不足もあり自分自身もそんなに無理はできません.

現在,研究室所属の学生は卒研発表(&学会発表)が目前なので,そちらにも関わりつつ,その他諸々の仕事をこなしながら,自分の論文を2本並列で作成しているのが現状なので,まぁ進みません(^o^;;

その上,今回のエントリのタイトルにもした通り,現在年度末という状況にも関わらず(状況だから?),新年度に関わる仕事もseamlessに積み上がってきました.まぁ,年末も年度末もそうですが,実際には仕事のキリをよくするのは人で,仕事的には全部繋がっていますね(残念ながら).

幸いなことにサッカー代表戦は日本代表のリードでハーフタイムに入ったので,この後どうなるかは置いておき(笑),僕が眠りにつく現段階では日本優勢という好ましい状況で床につくことができそうです.

チビが体調不良ということは,少なからず風邪をはじめとする”体調不良の素”は我が家の近く and/or 家の中にあるわけで,睡眠時間はこれ以上削らない方向で仕事の効率は上げていくのが好ましいですね(できるかどうかは別として).
学校内外ではまだ,インフルエンザが流行しているといった声は聞きませんが,ここ二日くらいで急激に気温も下がってきて,流行の必要条件は揃った感があります.
学年末試験も近づいていますし,何をするにもやはり体が資本です.体調管理にはお互いに,くれぐれも気をつけたいところ.

では,そろそろ後半も始まるタイミングとなりましたので寝ます.今週は土曜日も仕事があるので,体調管理は本当に大事.

2016/01/04

明けましておめでとうございます

twitterでは既に新年のご挨拶を済ませていますが,こちらではまだ,ということで改めまして・・・


新年,明けましておめでとうございます.
今年もよろしくお願いします.


ウチの学校の学生の皆さんは明日までが冬休みかと思いますが,教職員の多くは明日が”仕事始め”です.
ということで,例に漏れず僕も明日が2016年初出勤・(学校での)初仕事となります.学生の皆さんも同様と思いますが,冬休みは短いですね(苦笑).その割に,大晦日&お正月を挟んでいるせいか,短期間で生活習慣が乱れやすいようにも思います(当然,自分自身も含めて).

はっきり言って,休みらしい休みを送ることができたか,というところが既に疑問であったりしますが(ここで「休みらしい休み」は,「体力を回復するに足る質・量の休養を取り,精神面で十分にリフレッシュするに足るレクリエーション=気晴らしを実現できた休み」とします),とにもかくにも明日からは仕事が再開します.

今年の目標的なものもいくつか立てていますが,あえて公表するようなものではないので,心に留めておきたいと思います(達成できなかった場合の保険,といった意味合いも無きにしも非ずですが).
少なからず言えることとして,日本の学校のほとんどは春が入学・卒業シーズンであり,その意味で年明けのこの時期は,卒業やその先の未来へ向けての”重要な追い込み時期”でもあります.
プレッシャーをかけ,尻を叩き過ぎてもマズイのでしょうが,とはいえ,このままではゴールできそうもないのにのんびり構えている学生をそのままにしておくのは職務放棄ともなります.

スムーズにゴールテープを切り,新たなステージ,新しい学年,新しい組織へと移っていく人もいれば,好むと好まざるとに関わらず同ステージにとどまらざるを得ない人,同じく,好むと好まざるとに関わらず別な居場所への移動を強いられる人も見てきました.
少なくとも,各人がそれぞれの全力を尽くして,悔いのない状況で”次”へと進むことができるようサポートして(≒叱咤激励して)行きたいと考えています.
@dkitakosi からのツイート