2022/12/21

映画鑑賞 ーDr. コトー診療所ー

標題の映画,昨日,レイトショーで見に行ってきました.

”Dr. コトー診療所”は,19年前に放送されたドラマシリーズ・シーズン1,16年前のシーズン2と欠かさず見てきました.原作漫画は読んだことがありませんでしたが,当時は,”北の国から”の純くんのイメージがまだ強かった吉岡秀隆の演技が好きで,彼が新作ドラマでどのように演じるのかを期待して見てみたら,演技は期待以上,ストーリは面白くも社会性があり,舞台となっている志木那島(しきなじま:ロケ地は与那国島)の美しさも相まって,ずっと大好きな作品でしたね.

今回も,まず最初に圧倒されたのは大画面で見る志木那島の美しく壮大な自然.ある意味これは完全な”本物”.これでもかと,16歳,歳をとったコトー先生と共に映し出されるのが,変わらぬ自然と時の流れを感じさせて味わい深いものがありました.

コトー先生は髪がかなり真っ白になって,前回テレビシリーズからの時間を感じさせるとともに,診療所スタッフや島の人々との関係性は変わらず,あの続きを見ているんだな,という感慨がありました(これはある意味,今年前半で見たトップガン・マーヴェリックと同様の感覚でした).

とはいえ舞台は離島の医療ドラマ,TVシリーズと同様,シリアスなシーンも随所に(なんなら冒頭から)盛り込まれていて,引き込まれていきます.久々の劇場版であることもあり,当時の子供たちは大人になり,診療所に新たな看護師や研修医もやってくることでストーリーに厚みが出ていました.新キャストも従来のキャストに溶け込んでいる一方,TVシリーズから続くこのドラマのテーマである”離島医療・僻地医療”の難しさや,人生の困難さ,それでも諦めずに立ち向かうコトーや島の人々の,執念に近い生命力を感じられます.
個人的には,新キャストであるキンプリの髙橋海斗(研修医・織田判斗役),生田絵梨花(看護師・西野那美)の存在が,ストーリーの中でも重要な役割を担っていたように思いました.

ちなみに,ここ最近はパンフレットを毎回購入しているのですが,今回のパンフレットの表紙は志木那島の雄大な自然の中に,愛用の自転車とともにポツンと佇むコトー先生が映っています.今回,上映前にパンフレットを買ったのですが,この表紙だけでも先に見ることができて非常によかったと思います.当該の絵は上映された映画のワンシーンとしても(全く同じではないかもしれませんが,同様の絵が)使用されているのですが,「そうか,このシーンが表紙になったのか」ということを認識することで,表紙に対するイメージがガラッと変わりました(ある意味,映画のメインテーマがこの絵なんだろうな,という意味で合点がいきました).

総じて,満足できた映画だとは思うのですが,結末は賛否が分かれるところのように思います(個人的には).あまり細かく書き過ぎるとこれから見る人に先入観を与えてしまうので控えますが,僕としては,上映時間を後30分伸ばしてでも描き切って欲しかったな,と.

分野が全くといっていいほど違うので単純比較はできませんが,主観的な比較で言うと,前回観た土を喰らう十二ヶ月の方が,満足度は少々高かったかもしれません.
・・・と書くと誤解があるかもしれませんが,続編として非常にクオリティは高く,夜遅く観に行った価値は十二分にあったとも思っています.

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